OECD知的資産経営国際カンファレンス【2006/12/07-08】

OECD知的資産経営国際カンファレンス


概要


 グローバル化進展のなか、単純なコスト競争だけでは企業が生き残ることはできない。また、知識経済化の進化に伴い、企業が固有の知的資産の蓄積により製品・サービスの個性化を図る必要性は増大している。
 こうした状況下、いかに経済成長を維持するかという各国に共通する課題を解決するとともに、多様な新しい価値の創造を活発化することが求められている。
 そこで、本カンファレンスでは、大企業や国際的に展開する中小企業に着目し、知的資産経営を実現する開示・企業統治のあり方、知的資産を活かした価値創造等について、産業界、学界、中央及び地方の政府関係者による議論を行う。


日程:2006年12月7日~8日
主催:経済協力開発機構(OECD)、経済産業省、財団法人貿易研修センター
共催:OECD東京センター、独立行政法人中小企業基盤整備機構
後援:The New Club of Paris、日本経済新聞社
場所:経団連会館(12月7日)、東京商工会議所ビル(12月8日)

内容


 本カンファレンスでは、持続的なイノベーションと差別化がグローバルな知識社会において決定的な要素となっている状況を踏まえ、企業や地域の持続的な個性(知的資産=非財務的な要素)に着目し、その活用(=知的資産経営)について論じることとなった。
 知的資産のなかでも、それ自体が持続性のある知的資産である点で、人的資産と文化は特別の意味をもち、前者は実践的知恵を持つ人のみがそれを創造、認識、活用でき、後者は、一種の「場」として知的資産の活用にも影響してくるものであることが様々な事例によって証明された。これにより、知的資産自体に加え、それが形成されるプロセスも同様に重要であり、過去の計測とFuturingがともに必要となるとの結論が導かれた。
 これに基づき、最後に、グローバルな課題解決の手段としての知的資産経営についてさらなる議論が図られた。グローバルな競争に対する各国共通の懸念は、グローバルな市場における一人勝ち状況が社会的格差の拡大、ひいては社会不安を喚起し、多数の敗者による保護主義圧力が高まる一方、労働コストの安い国に生産活動が集中することにより、特に地域での雇用が失われ、地域経済の崩壊・地域発の保護主義圧力の高まることである。
 これらの課題は、企業や地域の個性を活かした価値創造を行う知的資産経営により解決を図ることができるとし、これをよりよく進めるために、今後の政策の方向性は次のようなものであるとされた。知的資産経営によるイノベーションは、ⅰ)知的資産をベースとして、ⅱ)知的な人材(特にリーダー)によってのみ実践され、ⅲ)知的なステークホルダーによってのみ正当に評価され、ⅳ)知的なシステムによってのみ促進される。
 従って、今後の政策課題は、ⅰ)知的資産の蓄積(教育、知財制度、知の創造への支援等)、ⅱ)リーダーによる知的資産経営の実践の促進(普及、啓蒙、リーダーの説得、円滑化ツールの提供等)、ⅲ)ガバナンスのメカニズム(評価、開示、会計、レーティングのシステム等)、ⅳ)ヒューマンキャピタリズムの確立(啓蒙、制度等)となる。

 初日210名、2日目155名の一般参加者に加え、両日のChairperson、Panelist計43名のうちの多くが登壇セッション以外にも一般参加したため、会場は盛況となった。


PDF (91KB) プログラム(12月7日) PDF (121KB) プログラム(12月8日)


プレナリーセッション1-4(12月7日 経団連会館)

プレナリーセッション1-4(12月7日 経団連会館)


プレナリーセッション1-4(12月7日 経団連会館)

プレナリーセッション1-4(12月7日 経団連会館)


プレナリーセッション5(12月8日 東商ビル)

プレナリーセッション5(12月8日 東商ビル)




担当:総務・企画調査広報部