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配信日:2009年3月2日

日欧産業協力センターの事業活動〜日・EUのビジネス促進に向けて

日欧産業協力センター
事務局次長

山本 ひろみ


日欧産業協力センターは、日・EU産業界の関心の高い分野のセミナーや、ビジネスパーソン向け研修を行うとともに、日・EU学生を対象に1年間の企業研修を実施し、将来の日・EUの架け橋となる人材育成をめざしています。

 日欧産業協力センターは、日本とEU間の産業協力を担う組織として、1987年に経済産業省と欧州委員会により、財団法人貿易研修センターの付属機関として設立されました。現在は東京とブリュッセルに事務所を構えて活動を行っています。
 現在の日・EU経済関係は、協調を基調とする良好な関係にありますが、個別具体的な課題も少なくありません。日欧産業協力センターは、以下の活動を通じて、日・EU産業協力の更なる発展に寄与していきたいと考えています。

●セミナーを通じた日・EU企業への情報提供事業
 日・EU企業向けに、「世界経済の新潮流〜日本とEUの役割」といった大きなテーマについて議論するセミナーや、分野別のセミナーを実施しています。近年は日・EU企業の関心の高い環境・エネルギー分野に重点を置いて、「欧州の再生可能エネルギー政策」、「EU排出権取引の動向」、「水素燃料自動車のEU単一市場」、「建築物における省エネの可能性〜欧州の経験と日本の状況」、「ライフスタイルにおける省エネ〜日・EU比較」などのセミナーを開催しています。また、「国際カルテルと国内法〜EU競争法と日本」や、「中小企業の事業承継円滑化に向けた欧州と日本の取組み」など、タイムリーな課題や日・EU双方が抱える共通課題に関する政策比較といったテーマを取り上げて、セミナーを開催しています。今後も、日・EUの専門家を講師に招いて、産業界のニーズを踏まえたテーマを取り上げていきます。

●日・EUビジネス・ラウンドテーブル
 ラウンドテーブルは、日・EUの主要な財界人をメンバーとして、日本とEUとの産業界が直面している共通の課題について討議し、日・EU政府に対して、貿易・投資の政策立案に効果的な提言を行う場であり、当センターは事務局機能を中心に役割を果たしています。特に2007年以降、既存の自由貿易協定(FTA)や経済連携協定(EPA)の先を行く経済統合協定(EIA)に向けた動きが活発化しつつあり、ラウンドテーブルの場でも議論が行われてきました。国際秩序が大きな転換期を迎えつつある中で、日・EU関係はどうあるべきか、今後の議論が期待されます。

●EUビジネスパーソン向け研修事業
 EU企業の幹部職員を対象に、日本の製造業の品質管理・イノベーション、流通・商慣行、対日投資といったテーマ別に、10〜20名程度のグループを1〜5週間受け入れて研修を実施しています。研修コースでは、日本の経済・産業のみならず文化・歴史に関する講義や、ビジネス日本語の入門講座に加えて、日本の製造現場の視察を行います。参加者からは、「カイゼン(改善)の第一線に携わった人々から直接ヒアリングしたことを帰国後さっそく実践していきたい」といった声もあります。また、日本に進出している外資系企業を訪問して、日本市場での成功の秘訣を議論したり、変化する日本市場の実態について視察を行い、対日ビジネスの可能性を探る機会となっています。

●日・EU学生向け企業研修事業(ヴルカヌス・プログラム)
 ヴルカヌス(Vulcanus)とはラテン語で鍛冶屋の守護神を意味します。「鉄は熱いうちに打て」の格言のように、将来の日・EUビジネス関係を担う若者を対象として、EU学生を日本に、日本人学生をEUにそれぞれ派遣するものです。1年間の研修では、当初4ヵ月間の語学研修(EU学生は日本語、日本人学生は現地語)の後、8ヶ月間の企業インターンシップを行います。事業開始から10年経過し、これまで約500名の日・EU学生が参加しました。プログラム修了後、EU学生が日本企業等に就職あるいは日本で起業する例や、日本人学生がEU企業に就職したり海外拠点で活躍する事例が増えてきています。10〜20年後に日・EUの架け橋となる人材が育ってきています。


 
 
 

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