貿易投資の新しい国際的枠組みに向けてのキャパシティビルディング 東京シンポジウム 【2005/10/25-27】

貿易投資の新しい国際的枠組みに向けてのキャパシティビルディング 東京シンポジウム


概要


 APECは1994年のボゴール宣言にて、自由で開かれた貿易・投資を域内で実現することを謳っていたが、近年APEC内外で数々のRTA(地域貿易協定)、EPA(経済連携協定)、及びFTA(自由貿易協定)が討議され、多国間交渉を基本とするWTOとの関係が更に複雑化してきた。交錯する自由貿易システムの関係を考察するプロジェクトの一環として、本シンポジウムを共催した。


日時:2005年10月25日~27日(3日間)
場所:国連大学国際会議場(東京・青山)
主催:東京経済大学、青山学院大学、国連大学高等研究所、日本国際経済法学会、(独)日本貿易振興機構(ジェトロ)、(財)貿易研修センター(IIST)、(財)公正貿易センター
後援:世界貿易機関(WTO)、アジア太平洋経済協力(APEC)、外務省、経済産業省


内容


 シンポジウム初日と2日目は、それぞれ 『WTO紛争解決メカニズム:10年後の成果と今後の課題―上級委員会設立10周年を記念して』 『ドーハ・ラウンドの成功を目指して』というWTOの枠組みに焦点を置いたテーマが掲げられたのち、最終日にはアジアに視点が置かれ、『FTAとアジアにおけるビジネス活動』というテーマでパネルディスカッションが行われた。これは、今回のシンポジウムが、一連のWTO発足10周年記念会議において唯一のアジア開催であることを反映させたものである。
 3日目のパネルディスカッションでは、APECを代表とするアジアの自由貿易協定及び地域経済連携の主要な論点が取り上げられ、今後の展望が議論された。アジアのFTAやRTAでは、セーフガードなどの救済制度や紛争解決制度がWTOに抵触しない形で設定されており、WTOが推進する多角的貿易自由化に背反するものではないと論じられた。特にAPECは貿易・投資以外に人間の安全保障分野を扱うなど、より国際的な側面を持つ枠組みとして発展してきており、主要な課題はあるものの、今後の展開に大きな期待が寄せられた。

 3日間のシンポジウムを通して、専門家パネリストはもちろんのこと、一般参加者も交えた活発な意見交換がされた。APECに大きく係るテーマを掲げた3日目では、FTAはWTOを補完するものとして促進していくことが重要であるとの指摘がされ、本シンポジウム直後に開催されたAPEC釜山首脳会議(2005年11月)へとつなげられる有意義な論議が行われたと高い評価を得た。また、このシンポジウムに参加したアジア地域の専門家が中心となって、今後も意見交換を継続するネットワークを形成したことに深い意義がある。

PDF (134KB) プログラム・参加者


1日目(パネリスト発表風景)

1日目(パネリスト発表風景)

1日目(壇上風景)

1日目(壇上風景)


2日目(パネルディスカッション風景)

2日目(パネルディスカッション風景)




担当:人材育成部