インド:ナラヤナン・V サテイヤム 氏 サテイヤム コンピュ-タ- サ-ビス社 上級副社長 招聘 【2007/09/18-19】

インド:ナラヤナン・V サテイヤム 氏
サテイヤム コンピュ-タ- サ-ビス社 上級副社長 招聘


概要


 自動車関連産業は、グローバル化による競争激化、世界最適調達によるボーダレス化が進む中で、海外市場への展開を図っている。  中国地域の自動車産業は(1)中部・関東地域と比べ生産規模が小さい、(2)完成車の輸出比率が高い、(3)システムやモジュールなどの大きな部品単位で、開発・生産を行うメガサプライヤ-が存在しない、(4)カ-エレクトロニクス技術の集積が弱いといった産業構造上の特性がある。
 今後中国地域の自動車産業が、持続的な発展を図るために、成長性およびポテンシャルが高く、かつソフト開発先進国であるインドでの事業展開を検討するためにインド経済戦略セミナ-を実施した。

日時:2007年9月18日(火)~19日(水)
場所:2007年9月18日(火)広島県民文化センター
主催:(財)ひろしま産業振興機構 (財)貿易研修センター
共催:中国経済産業局
後援:ジェトロ広島貿易情報センター、中国経済連合会、広島経済同友会、広島商工会議所


被招聘者


ナラヤナン・V サテイヤム 氏
サテイヤム コンピュ-タ- サ-ビス社 上級副社長


内容


(1)ナラヤナン講師の講演要旨
(サテイヤム コンピュ-タ- サ-ビス社 上級副社長)
「自動車業界におけるグロ-バルソ-シングの動向」
 インドがアウトソ-シングの拠点として注目されているのは、人材が優秀であり、需要に応じて人材を提供することが可能で、サ-ビスが多様を極めているからです。品質基準を厳しく守っているという点も強みとなっています。また、エンジニアリング業務のアウトソーシングによるコスト削減(人件費)が非常に大きいことも、アウトソ-シングが増えている要因です。フォーチュン500社のうち大手自動車メーカー150社以上がインドにR&D拠点を置いている事実からも、インドの優位性が分かるでしょう。英語を話す人口がインドには多いことも、グローバルソーシングをする際のインドの強みになっています。アウトソーシングは、世界的に増えていますが、インドはこれに応えるだけの十分なリソースを備えている国であることを強調しておきたい。

(2)竹中講師の講演要旨
(広島県商工労働部 国際ビジネス促進室 主事)
「データーでみるインド」
 インドをチャイナプラスワンと見るべきではない。世界のオフィスたるインドと世界の工場である中国とは差がある。インドは、税務、労務、インフラ面などでいろいろリスクがあるが、同国は経済発展真っただ中にあり、このビジネスチャンスを逃してはいけない。インドが注目される理由は、外資の100%出資が金融、小売業の一部を除く大半の製造業などで自動認可されること、タイ、シンガポールとのFTA、EPAの進展により関税が撤廃されること、豊富な人的資源があげられる。

(3)小浜講師の講演要旨
(オリンパスキャピタルホールディングスアジア在日代表)
「インドでのビジネス展開について」
 インドの人口はピラミッド構造となっているので、今後とも労働人口は増加するのか確実で、技術者の着実に育ってきている。高所得者層の比率も高くなってきており、携帯電話、自動車なども普及してきている。
 インドで事業展開していくには、資金調達、マネジメント・労務管理(カ-スト制度)、人材育成(転職傾向)といった点について悩ましいところがある。

(4)澤田講師の講演要旨
(インド雑貨輸入販売業 チャンデラ)
「私の見てきたインド・人々の暮らしぶり」  モヘンジョダロ、ハラッパ遺跡などの超古代の遺跡がたくさんあり、インドではそれと同じように今でも生活している農村部の方たちがほとんどですが、一方でIT、ハイテクの技術が盛んになっていて、両極端のものが混然一体として目に見えて存在していることに驚かされます。インドの魅力にはまって、これまでに観光等で20回ほど訪問している。最近は車も増え、インド国産車に替わって日本車、韓国車など海外の車が目立ってきた。富裕層が増えたため、ホテル代が都市部で相当値上がりしている。宗教観や文化の違いから、食事やお祈り、式典などで戸惑うこともあるが、何が起こるのか分からないインドだが、ビッグなビジネスチャンスに巡り会えるかも知れない。

(5)福岡講師の講演要旨
(西川ゴム工業(株)取締役 管理本部副部長兼総務部長)
「インドでの自動車部品事業について・・・合弁企業として」
 インドの自動車は生産、販売ともに急激に伸びてきており、中でもマルチ・スズキ社の乗用車のシェアは圧倒的である。インドの3年後の生産台数は倍増以上の300万台となる見込みで、世界的にみても一大生産国になる。インドには1996年に合弁企業として進出し、自動車用シール部品を製造している。英語は通じるが、日本人の受動的な言葉使いからか、話が噛み合わないケースもある。法律はしっかりしているが、契約においては日本の感覚と違う部分もある。また、労働者の権利が非常に強い国であり、事業展開の中で雇用問題がボトルネックになることがある。インフラ面は整備されてきているが、土地、ホテル代は高騰している。新聞に出ないような爆破事故も引き続き発生しており、注意が必要である。

 セミナ-には、予定していた定員100名を大幅に上回る約140名の参加があり、また、開催地の広島市内のみならず広島県外からの参加もあった。参加者からは、BRICSの一角を占めるインドが対象だったこと、幅広い様々な分野の講師陣だったこと、またインドビジネスの初心者にとっても参考になるテーマもあったことなどの声が寄せられた。
 特にソフト開発の先進国であるインドの大手IT企業の上級副社長の講演では、インドのソフト開発の生の情報を手に入れる良い機会で、熱心に聞き入る参加者が多かった。  また、セミナ-開催の模様が地元新聞に掲載された。


ナラヤナン講師

ナラヤナン講師


セミナ-会場風景

セミナ-会場風景

交流会場

交流会場




担当:国際交流部