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東北の皆さん、頑張ってください – IIST東北インダストリアルツアー – | パキスタン大使館 次席 サイェド・アリ・アサド・ゲラニ【配信日:2012/10/31 No.0212-0865】

配信日:2012年10月31日

東北の皆さん、頑張ってください
- IIST東北インダストリアルツアー -

パキスタン大使館
次席
サイェド・アリ・アサド・ゲラニ


 貿易研修センターは、東北経済産業局のご協力を得て、2012年9月に在京の外交官を対象に「宮城・岩手インダストリアルツアー」を実施いたしました。震災後、東北の被災者支援に幾度も足を運び、この度のツアーに参加されたパキスタン大使館サイェド・アリ・アサド・ゲラニ次席のご寄稿および参加者数名の方の本プログラム所感をご紹介します。


 2009年11月に日本に赴任して以来、東北地方ののどけさや美しさに魅かれつつも、実際に訪れる機会には恵まれないままでした。しかしながら、3月11日の東日本大震災と津波という不幸な出来事の後、私は、仙台や石巻、宮城、福島、岩手に大量の救援物資を支給するため、三か月間に六回同地を訪れました。第一回目は3月14日でしたが、パキスタン大使館の大使や他の職員と共に、仙台各地の避難所に最低限の生活必需品を届けました。大使館の車数台(外交官ナンバー)で移動したため、途中で通行止めの規制により足止めになることはありませんでした。(訳注:一般車は通行不可)私が最も頻繁に足を運んだ石巻第一小学校では、二人のパキスタン人ボランティアが避難所を開設し、毎日約800人の被災者に温かい食事をふるまっていました。

 六回に及ぶ訪問の度に、私は感情が揺さぶられるような経験をしました。傾いた家々、たちこめる匂い、寸断された道路、散乱した子供の玩具や靴といったものが全て、この地域を襲った悲劇の知られざるストーリーを物語っていました。しかし、私たちを何度もここに連れ戻したのは、涙ながらに抱き合うお年寄りの姿、パキスタンの母親たちからの贈り物を受け取った子供たちに浮かぶ笑顔、生存者の目に宿る忍耐や回復への意志、決意といったものでした。

及源鋳造株式会社にて

及源鋳造株式会社にて

 2012年9月、私は幸運にもIIST(貿易研修センター)の東北視察ツアーに参加する機会を得ました。2011年3月に目にした東北と2012年9月に訪れた東北の様子は全く異なるものでした。9月、人々の日常生活は落ち着きを取り戻し、亡くなった家族の追悼が営まれていました。生活再建の取り組みに関しては未だ課題が多いものの、それを乗り越えようとする強い決意や計画も存在します。このような迅速な復興は、東北の人々の精神力や回復力を強く物語っています。

 三日間のIIST東北視察ツアーの訪問先は、東京エレクトロン宮城株式会社やアイリスオーヤマ株式会社、松島、株式会社一ノ蔵、及源鋳造株式会社、中尊寺等でした。私たちのグループには、アルゼンチンやオーストラリア、オーストリア、ドイツ、ラオス、マレーシア、パキスタン、タイ、米国、EU(欧州連合)の外交官(大使を含む)が含まれていました。参加者は一様に、目にする全てのものに深く感銘を受けました。私たちが東北地方の長所やビジネス機会、課題について理解を深めるに当たり、METI(経済産業省)東北経済産業局からの広範な状況報告は非常に大きな助けとなりました。東京エレクトロン宮城の活用する最先端テクノロジー、アイリスオーヤマの提供する様々な製品、一ノ蔵酒造の伝統、及源鋳造株式会社の高度な職人技、そして松島や中尊寺の美しさと静穏。 これら全てが東北地方の強みや潜在的可能性を象徴しています。宮城県庁訪問や副知事表敬訪問 を通じ私たちは、地元自治体の地域政策についてより良く理解することができました。

宮城県庁

宮城県庁

東京エレクトロン宮城株式会社

東京エレクトロン宮城株式会社


 東北という地名は今や世界に知れ渡っていますが、それは3月11日の悲劇を通じてのものであり、この地域が提供する数多くの経済機会によるものではありません。IISTツアーは、東北の持つ強みを世界に知らしめる素晴らしい試みでした。東北の様々な可能性を見極めるためにも、同様の取り組みが求められます。このことは東北に利益をもたらすのみならず、全世界が同地方の提供する広範な機会によって恩恵を得ることにも役立つでしょう。継続的な忍耐と努力を通じ、この土地はより力強く復興を遂げるものと私は確信しています。

東北の皆さん、頑張って下さい!


オーストリア共和国大使館
副商務参事官
ヴォルフガング・ケスティンガー

 2012年9月12日から14日にかけて、私はIISTの東北インダストリアルツアーに参加する機会を得ました。初めての東北訪問でしたが、美しい風景や土地の人々の友好的かつ温かな歓迎の意に深い感銘を受けました。2011年3月11日に巨大地震と津波に見舞われたこの東北沿岸地域がその後の復興、修復に向けた取り組みを非常に迅速かつ確実に進めている様子を目の当たりにし、驚きを禁じ得ませんでした。

 各国からの外交官10名(訳注:10か国の駐日大使館から1名づつ)を参加者とする一行の一員として、私は東北地域の様々な産業部門の概要を学ぶことができました。行程には、半導体産業関連のリソグラフィーシステムの大手メーカーである東京エレクトロンの工場や、大手家庭用品メーカーのアイリス・オーヤマの視察が含まれていました。また、及源鋳造では伝統的な鋳鉄製鍋の製造プロセスを学び、一ノ蔵酒造では酒造りの一連の工程を興味深く見学しました。

 日本三景に数えられる松島の観光やユネスコ世界遺産に指定された平泉地区にある歴史的寺院、中尊寺の見学も、確実に今回のIISTインダストリアルツアーのハイライトの一つでした。

 かくも洞察に満ちた興味深い東北への旅を調整、運営、そして主催して下さったIISTのインダストリアルツアー関係者の皆様に御礼を申し上げたいと思います。今回のツアーを通じ、私は日本のこの地域こそが持つ可能性につき、大変価値のある概要を学ぶことができました。近い将来、再びこの地を訪れることになると思います。


ドイツ連邦共和国大使館
一等書記官 企業担当
アンシガー・ジッケルト

 来日わずか一週間にして、東北視察ツアーに参加する貴重な機会に恵まれました。地方自治体が民間企業との連携を通じて県の復興を目指す試みを理解し評価するにあたって、最高の機会であったと思います。とりわけ、復興への取り組み開始後わずか1年半という短期間で災害の爪痕がほとんど姿を消していることに驚きを覚えました。宮城と岩手の観光業やビジネス機会のみならず、その歴史や文化に関して各国外交官の案内役となり、彼らを啓発することにおいて、本ツアー主催者であるIISTは素晴らしい仕事をされました。次回のIISTスタディプログラムを楽しみにしています。


駐日欧州連合代表部
公使参事官(政治経済部)
アルブレヒト・ロタハー

 美しい沿岸の町 松島がその多くの文化遺産と共に津波の脅威を奇跡的に免れた事実(このことは海外ではあまり知られていません)や、地元企業の経営者、働く人々が水や生活必需品・日用品を被災家庭に逸早く供給する際に優れた処理能力や迅速な主導力を発揮したことにつき、訪問先で直接話を聞くことは大変こころに響く経験でした。また、地震以来、将来起こりうる災害や混乱を最小限に抑えるべく様々な予防策が講じられていることも知り、心強く思いました。東北(経済)の大部分は復興着手の方向と伺い、私たち一行は皆、嬉しく思いながら、活気に満ち賑わう仙台や他の地方都市の様子を実際に目にしました。それらの多くは、松島や中尊寺周辺地域と同様、是非また足を運ぶ価値のある場所です。

(原文:英語)

アイリスオーヤマ株式会社 角田 I.T.P.

アイリスオーヤマ株式会社 角田 I.T.P.

松島

松島


株式会社一ノ蔵

株式会社一ノ蔵

中尊寺

中尊寺


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