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福島県の産業復興を加速させる | 福島県商工労働部 部長 星 春男【配信日:2013/04/30 No.0218-0888】

配信日:2013年4月30日

福島県の産業復興を加速させる

福島県商工労働部 部長
星 春男


 東日本大震災や原子力災害から2年経過しても、今なお、県内外に15万人余の避難者がおり、また、風評被害の影響が続いている状況でありますが、着実に復興への歩みを続けています。


 東日本大震災及び原子力災害から2年が経過いたしました。
 これまでを振り返りますと、前例のない広域かつ全町・全村避難に始まり、避難所・物資の確保、避難者住宅の確保、施設の応急復旧などに全力で当たる一方、国を動かし、県と国が対等に議論できる協議の場の設置、福島復興再生特別措置法(以下、「福島特措法」とします。)の制定、多岐にわたる膨大な予算の獲得など、復興・再生を果たし、新たな福島県を創造していくための、
協定書を交わした佐藤雄平福島県知事(左)と橋本哲実(はしもと てつみ) 株式会社 日本政策投資銀行常務執行役員(右)

協定書を交わした佐藤雄平福島県知事(左)と
橋本哲実(はしもと てつみ) 株式会社
日本政策投資銀行常務執行役員(右)

いわば土台となるものをしっかり整えてまいりました。これも、国内外からの温かいご支援の賜物であり、改めて感謝申し上げます。
 産業におきましても、現在も、避難指示区域の半数以上の事業者が事業再開できない状況でありますが、施設・設備の復旧への支援や国内最大の企業立地補助金により、鉱工業生産指数も震災前の水準に戻りつつあり、平成24年の工場立地件数が102件と前年と比べほぼ倍増するなど、復興への歩みを着実に進めてきているところであります。
 ここでは、本県産業のこれからの復興を加速させるための2つの取組をご紹介させていただきます。
 1つ目は、株式会社日本政策投資銀行との産業復興に関する連携協定の締結です。
 平成25年3月8日に都道府県単位では初めて協定を結びました。協定の具体的な内容は次のとおりです。

 1 企業誘致の推進
 2 再生可能エネルギー関連産業、医療関連産業の集積・育成
 3 県内企業の復興支援
 4 観光の復興、交流人口の拡大
 5 県産品の販売・振興
 6 産業人材の育成
 7 まちづくり支援
 8 その他産業復興

 特に、再生可能エネルギー関連産業では戦略策定への助言、医療関連産業では関連企業の誘致や企業間取引の促進のための政策提案を行う研究会の設置などで協力をいただくことになっております。
 さらに、県内企業の復興支援では、資金融資や経営相談など、企業復興支援への連携及び協力をいただき、観光の復興、交流人口の拡大では、風評の払拭のため観光PRや観光関連セミナーの開催などを行っていただくことになっております。
 今後、相互に連携を図り、東日本大震災からの産業復興と本県経済の持続的な発展につなげてまいりたいと考えております。
 2つ目は、福島特措法に基づく「産業復興再生計画 (509KB)」「重点推進計画 (1.92MB)」の策定であります。
 これらの計画は、原子力災害からの復興・再生のため、福島特措法及び同基本方針に基づき県が作成するものであり、県全域を対象としております。
 まず、「産業復興再生計画」は、農林水産業、商工業、観光産業を含む産業全般の計画であり、避難解除等区域、将来的な住民の帰還をめざす区域、県内全域に分けて、県が実施する取組と福島特措法で規定された規制の特例を活用する取組を内容としております。
 本計画では、各産業の着実な復興と自立、そして強みを生かし、相互に連携しながら、新たな時代をリードする産業と雇用を創出することを産業全般の共通目標とし、事業再開・継続支援、新産業の創出、ブランド化、風評の払拭、交流促進、人材育成に取り組んでまいります。
 また、規制の特例を活用する取組として、本県の魅力や正しい情報を伝える体制を整備する福島特例通訳案内士育成等事業、
 地域団体商標制度を活用し、福島ブランドを確立する商品等需要開拓事業等に取り組んでまいります。
 さらに、復興特区制度における課税の特例措置についても、本計画に記載の取組と合わせ一体的・総合的に取り組むこととし、昨年4月に認定されました「ふくしま産業復興投資促進特区」の区域の拡充や農山漁村再生特区、観光促進特区の新規認定に向けた調整を行っているところであります。
 続いて、「重点推進計画」は、福島県復興計画の柱である再生可能エネルギー及び医療関連産業を中心に、研究開発拠点の整備等を通じて新産業創出や産業の国際競争力強化等の取組を重点的に進めるもので、平成25年度から27年度までの3年間の計画となっております。
 再生可能エネルギーでは、新規参入に向けた人材育成やネットワーク構築や本県企業への技術開発支援が必要であることから、再エネ関連産業推進研究会の運営、福島再生可能エネルギー研究開発拠点による技術開発支援、浮体式洋上風力発電の実証研究等に取り組み、再生可能エネルギー関連企業等の一大集積地の実現を目指します。
 医療関連産業では、平成23年の医療機器生産額が976億円で全国5位、医療機器受託生産額が224億円で全国1位でありますが、薬事法の様々な規制への対応が求められていることから、医療機器開発・安全性評価センター(仮称)の整備等による医療機器開発支援などを行ってまいります。
 また、計画の認定後、独立行政法人中小企業基盤整備機構のいわき四倉と相馬の中核工業団地を県及び相馬市に無償で譲渡されることになっておりますので、復興特区制度や企業立地補助金等を活用しながら、上記の産業の集積を効果的に進めてまいります。
 なお、重点推進計画は3月26日に国に認定申請を行っており、産業復興再生計画も国との調整が整い次第、認定申請をすることにしております。
 今後はこれらに重点的に取り組み、震災からの復興を加速させるとともに新たな時代を担う産業の創出による「新生ふくしま」の実現を目指してまいりますので、引き続き皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
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