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配信日:2010年12月20日

「東アジア市場における北海道ブランド販路拡大事業」の成果と期待

経済産業省 北海道経済産業局 産業部 国際課
課長補佐

田口 晴彦


2010年度、北海道経済産業局では、(財)貿易研修センターにご支援いただき、また北洋銀行にご協力いただき、「東アジア市場における北海道ブランド販路拡大事業」(以下、本事業)を実施している。これまでの取組と今後の展望を以下に記載する。

1.背景と目的
 中国をはじめとする東アジア圏は、世界のなかでも高成長を持続している地域で、世界に占めるGDPシェアも約2割まで拡大し、生産拠点としてだけでなく巨大な消費市場や観光市場として成熟しつつある。なかでも中国・香港・台湾等からは北海道の安心、安全な食品や文化を楽しむ観光客が増加しており、彼らを通じた北海道産食品に対するニーズが増加している。
 北海道は、広大な土地、豊富な食材等の地域の強みを活かした農林水産、食品加工等の「食関連産業」が基幹産業となっている。
 北海道地域経済の発展のためには、農林水産品・食品の高付加価値化、国内外市場の開拓等により、「食関連産業」の活性化が必要となっている。
 また、東アジア各国における健康志向の高まりや富裕層・中間層人口が急速に拡大し、高い成長が期待される東アジア各国市場は、我が国にとって大きなビジネスチャンスとなっている。
 さらに、北海道でロケが行われた中国映画「非誠勿擾(フェイチェンウーラオ)」(邦題「狙った恋の落とし方」)が中国内で絶大な人気を呼んだことで、北海道を訪れる中国人観光客が激増したこともあり、中国での北海道人気が大きく高まっている。
 このような中、東アジアにおいて加工食品等に関する「北海道ブランド」は一定程度定着してきており、国内でも比較優位性のある「北海道ブランド」の海外での確立・拡大を図り、海外需要の開拓・拡大を促進するためのセミナーを開催するとともに、北海道食品等の中国市場における販路拡大を図るため、関係機関と連携し、海外バイヤーを招へいし道内企業との商談会を開催する。

2.内容
本事業は、次の3事業から構成されている。
(1) 中国向け食品市場開拓セミナーの開催(8月5日開催)
(2) 北海道食品セミナーin大連の開催(10月20日開催)
(3)北海道食品関連企業と招へい海外バイヤーとのビジネスマッチング(年度内実施予定)
 各事業について、簡単に説明すると、「中国向け食品市場開拓セミナー」では中国の最新情報を食品メーカーや関連団体関係者にお伝えし、また、「北海道食品セミナーin大連」では北海道食品に興味を持つ中国の大手百貨店のバイヤーや輸入業者等向けに北海道食品の「安心・安全」、「新鮮」等を伝えるとともに、北海道の食品メーカーからプレゼンテーションを実施したところである。大連で実施したセミナーでは定員50名を超える約80名の参加があり、北海道食品に対する関心の高さがうかがえた。総仕上げの事業であるビジネスマッチングは、北洋銀行と連携し年度内に実施する予定である。

中国向け食品市場開拓セミナー01   北海道食品セミナーin大連02
(1)「中国向け食品市場開拓セミナー」(8月5日開催)
 
(2)「北海道食品セミナーin大連」
(10月20日開催)

3.今後に向けて
 すでに実施した、2つのセミナーを通して、北海道食品の常設展示場(アンテナショップ)の必要性、輸出する際の物流機能との連携等の課題が明確となった。
 今後実施するビジネスマッチングでは、事前相談会・勉強会を実施することにより、商談会の成功率を高める予定である。

 このような中、北海道経済産業局では、中小企業の海外展開を円滑に支援するため、10月29日、「中小企業海外展開支援北海道会議」を設置した。本会議は、当局のほか、ジェトロ北海道、中小企業基盤整備機構北海道支部が中心的な機関となり、経済団体、金融機関、支援機関、自治体の17機関から参加を得ている。
 今後の具体的な取り組みとして、当局から「中小企業の海外展開に関する支援プラットフォームの構築」、「海外展開を支援するモデル的な取り組み」、「海外展開の新たな支援施策の企画・立案」を提案しているところである。

 今後とも本事業の実施を地域を挙げた連携・協力により、北海道の食関連産業を成長産業に育成し、加えて東アジア等の海外ビジネス展開の促進に貢献する所存である。
 
 
 

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